#TIF2018 の動員数から見る「アイドル文化成熟時代」と今後のアイドル夏フェスの役割

どうも、まてこい(@matekoi)です。
月一更新になりつつありますが、、、ネタはあるんですがちゃんとまとめる時間が。

 

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さて、「TOKYO IDOL FESTIVAL 2018」(以後TIF記載)3日間が終わりました。
動員数の発表が公式からありませんが(8/6 14:45段階)各ニュース記事などを見ると、ほぼ昨年と同様の動員数となったようです。

>「初日2万3500人、2日目3万500人、最終日2万7000人の計8万1000人を動員」

アイドルファンの規模数がほぼ固まりつつある

けやき坂46ひらがなけやき)が出た分、初日の動員が昨年より増えてて、2日目は昨年欅坂46が出た分が今年は出てなく動員が減っている、3日目は乃木坂463期生(サプライズで1期生出演)が昨年出て今年はなしでその代わりHKT46、NGT48出演で微減に抑えた、という傾向かと思います。

昨年より1ステージ少ない、メインステージ(HOT STAGE)がコカ・コーラステージからZepp Diver City Tokyoへ動員規模縮小、出演者減少(2017年223組→2018年211組)、記録的な猛暑というマイナス要素があるにも関わらず昨年とほぼ同規模の動員を図れたのは、事前からの準備や広報・広告活動や“厳選した(敢えてこう書く)”出演者が功を奏した結果かと思います。

方や、昨年から動員が頭打ちの傾向にあるのは、アイドルファンや嗜好するファン層の規模がいよいよ固まってきたな、という傾向にもあるように思えます。

「アイドルブーム」から「アイドル文化成熟時代」へ

規模が固まってことで、昨今の「アイドルブーム」が数値として天井を迎えたことを告げ、アイドルを嗜好するファン向けの「アイドル文化成熟時代」へ突入したことが明確になったと見えます。

また今年は、今までのアイドルブームを支えた“中堅アイドル”が解散・卒業をするという傾向もブームが節目を迎えたということを告げています。


周りの残ったアイドルファンを見る限り、この3グループが生み出したアイドルファンとほぼ似た層が今TIFに参加しているアイドルファンになっていると思われます。

すなわち、アイドルファンも成熟時代を迎えています。

なので、今後のアイドル運営やアイドルフェス運営はこの層を如何に呼び込むか、というところに終始する傾向が、大きなパラダイムシフトが起きない限り、続く傾向にしばらくあることが予想されます。

 

「アイドル文化成熟時代」のアイドル夏フェスはどうなる?

アイドル層が固まった「アイドル文化成熟時代」において、アイドル夏フェスにくる客層は大きくブレないため、今後のアイドル夏フェスが存続するには、一人当たり単価(ARPU)を上げていく必要があります。

昨今の夏フェスで導入されている「VIPチケット」「プレミアムチケット」などはその傾向として分かりやすい物になってきますね。

今年のこれらのVIP的なチケットの売上はあまり大きくないようですが、今後はより中間層を狙った「セミVIPチケット」などもより販売されていき売上に寄与していくと思います。

したがって、今いるファンやアイドルで回していく「アイドル文化成熟時代」においてのアイドル夏フェスは、「新旧アイドル見本市」から「既存アイドル娯楽市」によりシフトする役割になると考えられます。

 

「アイドル文化成熟時代」のアイドルはどうなるか

“中堅グループ”が離脱したことは一見すると他のグループが台頭していくように思われますが、それら“中堅グループ”がある種の「天井」を見せたことで、アイドル自体も大きく跳ねるグループ(有り体に言うとPerfumeももクロなどのような規模)は出てこない傾向にあります。

なんてったって、母数がもう見えてしまっているのですからね。

実際、そのような状況を見据えて地道な活動に終始するグループが増えていることはすでに見えてきている状況です。

 

「アイドル文化成熟時代」の打開は海外にアリ?

今年のTIFにも初出演したグループで「BNK48」があります。

すでに地元タイのバンコクではイベントやライブを行えば1万人規模で集客できるアイドルグループになってます。

東南アジアのアイドル文化は、一時期日本的なアイドルが勃興しましたが、世界的なK-POPブームが訪れ、日本的な要素を取り入れた海外アイドルもK-POP化したりしました
(例:Neko Jumpなど)

しかしここにきてBNKのようなアイドルが地元で指示されているのは、K-POPブームが海外でも一回りし、アニメ・ゲーム文化に起因される「第三の文化」としてのアイドル文化が芽吹き始めている傾向でもあります。

すでに日本でも「STARMARIE」などが積極的に海外に独自で打って出ており、海外の地元ファンが日本の公演を見るために来日する、という現象も起きてます。

この傾向は日本だけで閉塞した「アイドル文化成熟時代」への打開策の1つになるのでは、と個人的に期待しています。
TIFも海外に展開しており、アイドルフェスもより海外向けに行う傾向はありそうですね。

 

「アイドル文化成熟時代」には大きなパラダイムシフトが必要

「アイドル文化成熟時代」を抜けるためには、しばらくの間は今ある母数のファンや観客をフェスやアイドル運営が意識しつつ、海外展開など新たな“パラダイムシフト”へも積極的に展開・投資などをしていくことが、今後必要になってくるのではないでしょうか。

個人的には、日本のアイドル文化には非常にこれからも伸びしろがあるジャンルだと思っているので、アイドルスケジューラーなども海外展開しないとな、とか思いつつ、引き続き見守って共に歩んで行きたいと思ってます。