TIF2019の動員数から見る、「大型アイドルフェスに地下アイドル不要論」と夏以降の地下・ライブアイドルシーン

どうもmatekoiです。先週は更新できず早くも週一更新が途絶えました。(;゚Д゚)
なかなかまとまって文章まとめる余裕がなくて継続してブログを更新している皆さんには頭が上がらない次第です。

 

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さて、「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」が8月2、3、4日で終了しました。公式から発表されている通り、動員数は過去最高の88,000人ということでした。


感想としては、前々回に書いたブログのエントリーと同様に今回は集客に特化したフェスになっているので、この数字は特段びっくりはしていないです。

というか、むしろもっと9万人とか盛ってくるかなあと思ったくらいなのでw 割と真実味のある数字を出してきたなあと思ってます。
まあこの数字をどこまで信用するかって話はあると思いますけど。「88」で「フジテレビ」って出来過ぎてませんかねw

そもそも今回は集客減りました、とは発表できないですからね、チケット売上がどこまで進捗したのか個人的には気になっています。

 

この数字の結果から見るに、今回のTIFで明らかになったことは「地下アイドルは大型フェスには不要」という事です。(極論)

 

これも前々回のブログに記載したのですが、今回のTIFはある程度集客が見込める出演者に絞って選出しています。

matekoi.hatenablog.com
>この動員数を見てTIF主催側は、今年の2019年開催をより"マス寄り"のフェスに舵を切ったのだと思われます。
>
>初出演者を見ると、「新しい学校のリーダーズ」や5人組バーチャルアイドルグループ「えのぐ」、夕方にテレビ東京で生放送中の「青春高校3年C組」、大森靖子を中心に結成されたアイドルグループZOC、秋元康総合プロデュースでSony MusicとANIPLEXがタッグを組んだアイドルプロジェクト「22/7」、テレビ東京「ゴッドたん」から火が付いた眉村ちあき、 終いには、吉本興業の芸人で結成した吉本坂46、と、どう考えても話題先行で今までのアイドル文化に根差したとはちょっと言えない出演者の名前が散見されます。

 

そして、こうした選出した出演者が功を奏して、集客に繋がり動員増につながった結果になりました。

この他にも、元LinQで現在は女子プロレスラーとして活躍している伊藤真希や男色ディーノが路上プロレスとして参加したり、炎上中のNGT48を敢えてオープニングアクトで起用する、WACKだけ(何故か)スペシャル枠として扱うなど、主催者の色が濃く出た場面も見られます。

こうした結果だけ、あくまで集客や盛り上がりや需要だけを考えると、わざわざ数を集めて「地下アイドル・ライブアイドルの見本市」たるTIFを実現するよりは、 ちゃんと集客を出来るアイドルや出演者を考えた、本来の夏フェスという事に舵を切った方が良いように思えます。

 


一応、TIFのこれまでの出演者数と動員数も見てみましょう。

出演アイドル数と来場者数の推移
開催年 出演アイドル数 総来場者数
2010年 45組 約5000人
2011年 57組(396名) 約1万人
2012年 111組(732名) 約2万1500人
2013年 111組(616名) 約3万3000人
2014年 138組(957名) 4万1282人
2015年 154組(1140名) 5万1481人
2016年 301組(1492名) 7万5978人
2017年 233組(1475名) 8万1378人
2018年 207組(1315名) 8万1000人


勿論ある程度の出演者の数はフェスの性質上必要ですが、更に来年2020年は現在の湾岸スタジオが利用できなくなる関係で、出演者を減らしより「大型夏フェス」に特化したフェスになると思われます。
「地下アイドル・ライブアイドルの見本市」だったTIFは終わりを告げます。


こうした傾向になるTIFの受け皿となるイベントが、個人的には@JAM EXPOや今年は開催されなかった、アイドル横丁夏祭りになっていくのではないでしょうか。
こうすることで、似通った出演者が出ていた夏フェスが以下のように鮮明になっていくと思います。

 

 ・TIF → メジャーシーンアイドルが多く出演する夏フェス
 ・@JAM EXPO → 大型から中堅までが出演する夏フェス
 ・アイドル横丁夏祭り → 地下アイドル、ライブアイドルが多く出演する夏フェス

 
個人的には明確にクラスタが分かれるので、非常に分かり易くなりますし、「TIFは行こう、@JAMは行かないでいい」など、お客さん側もニーズに合わせて行くフェスを選択できるようになるのはいいことだと思います。


暴れるピンチケはアイドル横丁夏祭りが吸収していくのかなあとか思ったり。この構図だと。
より落ち着いた環境でメジャーアイドルの夏フェスを見るならTIFになっていくんでしょうね。
今回は、これまで無料スペースが多くあったスマイルガーデンを有料スペースを増やして成功しているTIFですので、来年以降はよりその設営になって行くかと思います。

 

地下アイドル・ライブアイドルシーンもここ1年は転換期を迎えており、以前のように消えては次のアイドルが勝手に生えてくるような事は少なくなってきています。

景況感としても娯楽に割く賃金は今後減少するのは見えているので、アイドルファンもある程度は行く現場を絞って参加をしていきます。
ヘタに博打を売って、アイドルを運営する人間は減ってくるのが、今年後半以降の話になってくるかと思ってます。


現状いるグループがよりスケールアップやメジャーシーンに進出していく形をして、シーン全体の底上げをしていく事も急務だと思ってますので
シーン全体で盛り上げるスキームを、この各アイドルフェスに頼らず話題を作っていくか、それも下半期から来年に掛けてのアイドル側の課題でしょう。

 

そのような視点でシーンを見ていくと、自分が行くべき現場がちょっとは見えてくるのではないでしょうか。
私もメディアを運営している以上、様々な視点から、シーン全体を俯瞰する形で見ていく事は忘れないようにしていこうと思っています。