TIF2019の動員数から見る、「大型アイドルフェスに地下アイドル不要論」と夏以降の地下・ライブアイドルシーン

どうもmatekoiです。先週は更新できず早くも週一更新が途絶えました。(;゚Д゚)
なかなかまとまって文章まとめる余裕がなくて継続してブログを更新している皆さんには頭が上がらない次第です。

 

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さて、「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」が8月2、3、4日で終了しました。公式から発表されている通り、動員数は過去最高の88,000人ということでした。


感想としては、前々回に書いたブログのエントリーと同様に今回は集客に特化したフェスになっているので、この数字は特段びっくりはしていないです。

というか、むしろもっと9万人とか盛ってくるかなあと思ったくらいなのでw 割と真実味のある数字を出してきたなあと思ってます。
まあこの数字をどこまで信用するかって話はあると思いますけど。「88」で「フジテレビ」って出来過ぎてませんかねw

そもそも今回は集客減りました、とは発表できないですからね、チケット売上がどこまで進捗したのか個人的には気になっています。

 

この数字の結果から見るに、今回のTIFで明らかになったことは「地下アイドルは大型フェスには不要」という事です。(極論)

 

これも前々回のブログに記載したのですが、今回のTIFはある程度集客が見込める出演者に絞って選出しています。

matekoi.hatenablog.com
>この動員数を見てTIF主催側は、今年の2019年開催をより"マス寄り"のフェスに舵を切ったのだと思われます。
>
>初出演者を見ると、「新しい学校のリーダーズ」や5人組バーチャルアイドルグループ「えのぐ」、夕方にテレビ東京で生放送中の「青春高校3年C組」、大森靖子を中心に結成されたアイドルグループZOC、秋元康総合プロデュースでSony MusicとANIPLEXがタッグを組んだアイドルプロジェクト「22/7」、テレビ東京「ゴッドたん」から火が付いた眉村ちあき、 終いには、吉本興業の芸人で結成した吉本坂46、と、どう考えても話題先行で今までのアイドル文化に根差したとはちょっと言えない出演者の名前が散見されます。

 

そして、こうした選出した出演者が功を奏して、集客に繋がり動員増につながった結果になりました。

この他にも、元LinQで現在は女子プロレスラーとして活躍している伊藤真希や男色ディーノが路上プロレスとして参加したり、炎上中のNGT48を敢えてオープニングアクトで起用する、WACKだけ(何故か)スペシャル枠として扱うなど、主催者の色が濃く出た場面も見られます。

こうした結果だけ、あくまで集客や盛り上がりや需要だけを考えると、わざわざ数を集めて「地下アイドル・ライブアイドルの見本市」たるTIFを実現するよりは、 ちゃんと集客を出来るアイドルや出演者を考えた、本来の夏フェスという事に舵を切った方が良いように思えます。

 


一応、TIFのこれまでの出演者数と動員数も見てみましょう。

出演アイドル数と来場者数の推移
開催年 出演アイドル数 総来場者数
2010年 45組 約5000人
2011年 57組(396名) 約1万人
2012年 111組(732名) 約2万1500人
2013年 111組(616名) 約3万3000人
2014年 138組(957名) 4万1282人
2015年 154組(1140名) 5万1481人
2016年 301組(1492名) 7万5978人
2017年 233組(1475名) 8万1378人
2018年 207組(1315名) 8万1000人


勿論ある程度の出演者の数はフェスの性質上必要ですが、更に来年2020年は現在の湾岸スタジオが利用できなくなる関係で、出演者を減らしより「大型夏フェス」に特化したフェスになると思われます。
「地下アイドル・ライブアイドルの見本市」だったTIFは終わりを告げます。


こうした傾向になるTIFの受け皿となるイベントが、個人的には@JAM EXPOや今年は開催されなかった、アイドル横丁夏祭りになっていくのではないでしょうか。
こうすることで、似通った出演者が出ていた夏フェスが以下のように鮮明になっていくと思います。

 

 ・TIF → メジャーシーンアイドルが多く出演する夏フェス
 ・@JAM EXPO → 大型から中堅までが出演する夏フェス
 ・アイドル横丁夏祭り → 地下アイドル、ライブアイドルが多く出演する夏フェス

 
個人的には明確にクラスタが分かれるので、非常に分かり易くなりますし、「TIFは行こう、@JAMは行かないでいい」など、お客さん側もニーズに合わせて行くフェスを選択できるようになるのはいいことだと思います。


暴れるピンチケはアイドル横丁夏祭りが吸収していくのかなあとか思ったり。この構図だと。
より落ち着いた環境でメジャーアイドルの夏フェスを見るならTIFになっていくんでしょうね。
今回は、これまで無料スペースが多くあったスマイルガーデンを有料スペースを増やして成功しているTIFですので、来年以降はよりその設営になって行くかと思います。

 

地下アイドル・ライブアイドルシーンもここ1年は転換期を迎えており、以前のように消えては次のアイドルが勝手に生えてくるような事は少なくなってきています。

景況感としても娯楽に割く賃金は今後減少するのは見えているので、アイドルファンもある程度は行く現場を絞って参加をしていきます。
ヘタに博打を売って、アイドルを運営する人間は減ってくるのが、今年後半以降の話になってくるかと思ってます。


現状いるグループがよりスケールアップやメジャーシーンに進出していく形をして、シーン全体の底上げをしていく事も急務だと思ってますので
シーン全体で盛り上げるスキームを、この各アイドルフェスに頼らず話題を作っていくか、それも下半期から来年に掛けてのアイドル側の課題でしょう。

 

そのような視点でシーンを見ていくと、自分が行くべき現場がちょっとは見えてくるのではないでしょうか。
私もメディアを運営している以上、様々な視点から、シーン全体を俯瞰する形で見ていく事は忘れないようにしていこうと思っています。

廃課金者多数でも3億の赤字の「SHOWROOM」が大丈夫な理由3つと今後の展望について

どうも、まてこい(@matekoi)です。前回のブログエントリーが予想以上に反響があったので、頑張ってネタを捻り出してブログ更新したいと思います(゚Д゚;、、、

 

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さて、先日アイドルスケジューラーでも記事にした「SHOWROOM 3億円の赤字」というトピックについて、多くの反響があったようで、自分なりにSHOWROOMの現状と今後についてまとめておこうと思います。

 

3億赤字出してもSHOWROOMが問題ない3つの理由

まずSHOWROOMの親会社はインターネット関連企業のDeNAですが、DeNAの直近の決算情報を見てみましょう。

売上1,241億円、営業利益135億円です。ネット起業の中でも大きな数字となっており、利益が大きいのが横浜DeNAベイスターズで2018年の純利益は11億1,800万円

まずこの数字を見ただけでも、3億という赤字が相当小さなものに思えるのではないでしょうか。
また、SHOWROOMは2013年11月25日にサービスを開始し、約5年半が経過しているので「5年も経ってるのにまだ投資フェーズなの?」という見方もありますが、同じように長く赤字を出してきて今では大きな収益を出しているメディアにAmebaブログ(アメブロ)」があります。

今ではブログメディアとして成立しているアメブロも6年掛かってやっと四半期で黒字を出しました。そういう面を見ても、まだまだSHOWROOMが投資フェーズであることは違和感ないかと思います。

ということで、親事業がまだまだ成長中であるということ、その親会社が投資を続けていける体力があることが、1つ目の理由になります。

 

ソニー・ミュージックと業務提携しPF提供

理由の2番目として挙げられるのが、2014年8月6日に「ソニー・ミュージックエンタテインメント」と業務提携している点です。
ソニー・ミュージックと言えば、現在は乃木坂・欅坂・日向坂の坂道グループですが、その坂道グループの動画配信を一手に担っているのがSHOWROOMです。

勿論、坂道グループ以外にもSHOWROOM上ではライブアイドルや地下アイドルが番組を持っていますが、多くの坂道グループファンがその他の番組を視聴することで、サービス内での還流が出来上がり、ユーザーの定着化が起こりやすくなっています。
SHOWROOMと同じ形式のサービスで「ニコニコ生放送」がありますが、こちらはゲームやアニメに特化した番組が、SHOWROOMで言うところの坂道グループの番組になっています。
強いコンテンツがなければサービスは展開できないので、そういった面でもSHOWROOMは強いコンテンツ基盤を持っているのが強みです。

また、2015年8月にソニー・ミュージックエンターテイメントに株式を1,000株発行し、資金調達を5,000万円実施しています。
コンテンツ面と会社面でソニーが支えている以上はまず盤石、下手すると、SHOWROOMが赤字を出してても坂道グループの売上で補填している?! とも見えなくないです。
こうした一社独占ではなく、他社と提携しリスクを分散している面も強みです。

ということで2つ目の理由は、「有名コンテンツを抱えている外部会社と業務提携しリスク分散している点」です。

 

廃課金しているユーザーが多い&ARPUが高い

3つ目の理由として、SHOWROOMの決算公告から読み解くと、流動資産の利率が高い点があります。これは、ユーザーが課金している分の売上をプールしているのと、その他流動資産を多く有していると推察できます。

当座資金も多い上に親会社や提携先などの有価証券もある(と思われる)ので、体力的にはまだあります。
積極的に配信設備や最近初めたVR配信などの設備にも投資をしているので、固定資産は増えてますが、これは逆に言うと「しっかりサービス改善・拡張に投資している」ということが伺えます。

それとSHOWROOMでは、ユーザーが多く課金する&高額な課金をする、俗に言う「廃課金」ユーザーが多いので、ユーザーのARPU(客単価)が高いため、ショットの売上が稼ぎやすいです。この辺がギフティングサービスの強みでしょうね。
こうした高いARPUに支えられている点が、SHOWROOMの強みその3ではないかと思います。

 

とは言え赤字はいつまで続くのか?

よくこうした赤字事業は税金対策ではないか? と言われる面もあるのですが、SHOWROOMについてはそれはないと思ってまして、2017年と2019年に監査役が変更になっており、IPOを目指しているとも受け取れるからです。

また、個人的にですが、私まてこいがSHOWROOMがまだアプリがなくPCでのみ配信をしていた2013年に現在の社長の前田氏と会った際、
「今はアイドルなどのコンテンツに偏っているが、将来的にはスポーツやTV番組も扱いたい」と話していました。

まだ当時のビジョンから変わっていないのであれば、赤字のままサービスを続ける気がなく、単独でビジネスが成立する形を模索している最中ではないかと思います。

こうした面を見ると似通っているのが、「Abema TV」が思い浮かぶ方もいると思いますが、まさにAbema TVも現在200億円近くを投資中で、まだまだ黒字化への道を模索しています。


Abema TVと近しいサービスなので、SHOWROOMも黒字化する最大のファクターは、私はSHOWROOMが広告をどのタイミングで導入するか」だと思っています。

 

また、Abema TVのような動画広告はなかなか生放送主体のSHOWROOMでは難しいと思われるので、バナー広告を生放送中に流すとか、配信者に広告の画像を載せてもらうなどの広告モデルが相性がいいのでは、と個人的には考えてます。

私も「GYAO!」や「TSUTAYA TV」など動画配信サービスに関わっていたのでこの手のサービスの苦労は分かっているので理解はしつつも、どの時期にSHOWROOMが赤字を解消してプラットフォーマーとしての地位を確立するのか、観測し続けていこうと思います。

Negiccoが出ない「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」に見る、TIF主催の相当な焦りとアイドル界隈のシュリンク状況

どうも、まてこい(@matekoi)です。月一更新どころか年一更新になってしまった(;゚Д゚) 、、、

 

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さて、今年の「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019(以下TIF表記)」も出演者やタイムテーブルが発表され、あと1か月と迫る中、色々と見えてきた事があったのでブログに書いておきたいと思います。

 

10周年記念だけどNegiccoが出演しないTIF2019とは?

TIF2019のタイムテーブルが大体発表されたところでお気付きかと思いますが、ライブアイドル界隈では知名度の高いNegiccoが出演ラインアップに名前がありません。

これはNegicco側が出演を断ったのか、Negicco側にオファーがなかったのかは定かではありませんが、長年地元や全国へライブアイドルの先駆けとして活動してきたNegiccoがTIF10周年に出ないというのは、今年のTIFを見る上で重要なことだと思います。

まず、昨年のTIF2018の動員数は約8万人となり一昨年と比べて横ばいです。

 

乃木坂46や日向坂46(当時はけやき坂46/ひらがなけやき)やHKT48、今年炎上中ですが昨年はまだ勢いのあったNGT48を要しても横ばいでした。これはTIF主催も想定外だったのではないでしょうか?

この動員数を見てTIF主催側は、今年の2019年開催をより"マス寄り"のフェスに舵を切ったのだと思われます。

初出演者を見ると、新しい学校のリーダーズや5人組バーチャルアイドルグループ「えのぐ」、夕方にテレビ東京で生放送中の「青春高校3年C組」大森靖子を中心に結成されたアイドルグループZOC秋元康総合プロデュースでSony MusicとANIPLEXがタッグを組んだアイドルプロジェクト「22/7」テレビ東京「ゴッドたん」から火が付いた眉村ちあき
終いには、吉本興業の芸人で結成した吉本坂46、と、どう考えても話題先行で今までのアイドル文化に根差したとはちょっと言えない出演者の名前が散見されます。

これらの名前を列挙するだけでも、今までのTIFとはまた一線を画す様相なのが見受けられます。
そしてこれらのラインアップは、今年出演しないNegiccoより世間的な認知度は高いものが多いです。(人気ではなくあくまで認知度)

そこからも、今年のTIF2019がまず「動員数で必ず結果を出す」というコミットメントを持っていると推察できます。

 

スマイルガーデン無料エリア縮小? チケット売上もコミットメントを求められている

タイムテーブルと同時に発表されたのが、無料で見られて解放感のあるステージの「スマイルガーデン」の、無料エリア縮小(と思われる)アナウンスでした。

 

そのスマイルガーデンには、日向坂46など世間的な人気も高いグループを配置している事にも注目をする必要があります。
これは、ある程度の既存のTIF参加者で、スマイルガーデンを無料で見ていたアイドルファン層を削って有料エリアを拡大しても有料集客する、という戦略の現れなのではないでしょうか?

当然、無料エリアには無料ならではの“厄介客"も流れてくるので、安全上の処置とも言えるかもしれませんが、だったら警備強化などをすればよいのであり、ここまで有料エリアに舵を切るということは、チケット売上についてもコミットメントが求められている証明だとも言えます。

 

世代交代は進むが市場はシュリンクしているアイドル市場

元バニラビーンズのレナもTwitter上で言及していますが、昨年まで中堅アイドルがいた部分を新興のアイドルグループが担う形になっており、TIF2019タイムテーブルからもそれが見て伺えます。

しかしながら、PASSPO☆ベイビーレイズJAPANなどと規模をはれるグループは皆無に近く、これら昨年9月で解散した中堅アイドルグループの座を埋めるアイドルが一年掛かっても育ってないという、アイドル市場のシュリンク状況が起きています。

当然、人材が育ってないアイドル市場なのですから、先に列挙したような初出演の、これまでアイドル市場からは凡そ遠かった出演者をラインアップに加える必要がありますよね。
ましてや、集客数やチケット売上をコミットしなきゃいけない状況なら、形振りなんか構ってられません。極端な言い方をすれば、これまでのTIFに貢献してきたアイドルはある程度無視しても構わない、とすら思ってるかもしれません。

 

しかし現状を打開しようとする試みも

昨年TIF2018終わりに書いたブログにも書いたのですが、そんなシュリンクするアイドル市場を打開する試みも盛り込まれてはいます。

これら海外アイドルグループ勢の出演は、今アジアの新興国で盛り上がっているアイドルブームに乗っかる意味でも良い試みで、シュリンクする日本のアイドル市場をパラダイムシフトさせる策だと言えます。

本音を言えば、海外に頼らず国内で新たな市場拡大の試みをされればよいのですが、シュリンクするアイドル市場にその体力はないのが現実なので、こうした海外からの資本などを取り入れるのは致し方ない部分です。

 

開催までの残り日数もわずかと迫ってきた今年の「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」ですが、アイドルファン全体は今年のTIFに何を見るのでしょうか。
自分もアイドルスケジューラーからの発信などを通して、今年のTIFを注目し、発信していければと思っています。

#TIF2018 の動員数から見る「アイドル文化成熟時代」と今後のアイドル夏フェスの役割

どうも、まてこい(@matekoi)です。
月一更新になりつつありますが、、、ネタはあるんですがちゃんとまとめる時間が。

 

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さて、「TOKYO IDOL FESTIVAL 2018」(以後TIF記載)3日間が終わりました。
動員数の発表が公式からありませんが(8/6 14:45段階)各ニュース記事などを見ると、ほぼ昨年と同様の動員数となったようです。

>「初日2万3500人、2日目3万500人、最終日2万7000人の計8万1000人を動員」

アイドルファンの規模数がほぼ固まりつつある

けやき坂46ひらがなけやき)が出た分、初日の動員が昨年より増えてて、2日目は昨年欅坂46が出た分が今年は出てなく動員が減っている、3日目は乃木坂463期生(サプライズで1期生出演)が昨年出て今年はなしでその代わりHKT46、NGT48出演で微減に抑えた、という傾向かと思います。

昨年より1ステージ少ない、メインステージ(HOT STAGE)がコカ・コーラステージからZepp Diver City Tokyoへ動員規模縮小、出演者減少(2017年223組→2018年211組)、記録的な猛暑というマイナス要素があるにも関わらず昨年とほぼ同規模の動員を図れたのは、事前からの準備や広報・広告活動や“厳選した(敢えてこう書く)”出演者が功を奏した結果かと思います。

方や、昨年から動員が頭打ちの傾向にあるのは、アイドルファンや嗜好するファン層の規模がいよいよ固まってきたな、という傾向にもあるように思えます。

「アイドルブーム」から「アイドル文化成熟時代」へ

規模が固まってことで、昨今の「アイドルブーム」が数値として天井を迎えたことを告げ、アイドルを嗜好するファン向けの「アイドル文化成熟時代」へ突入したことが明確になったと見えます。

また今年は、今までのアイドルブームを支えた“中堅アイドル”が解散・卒業をするという傾向もブームが節目を迎えたということを告げています。


周りの残ったアイドルファンを見る限り、この3グループが生み出したアイドルファンとほぼ似た層が今TIFに参加しているアイドルファンになっていると思われます。

すなわち、アイドルファンも成熟時代を迎えています。

なので、今後のアイドル運営やアイドルフェス運営はこの層を如何に呼び込むか、というところに終始する傾向が、大きなパラダイムシフトが起きない限り、続く傾向にしばらくあることが予想されます。

 

「アイドル文化成熟時代」のアイドル夏フェスはどうなる?

アイドル層が固まった「アイドル文化成熟時代」において、アイドル夏フェスにくる客層は大きくブレないため、今後のアイドル夏フェスが存続するには、一人当たり単価(ARPU)を上げていく必要があります。

昨今の夏フェスで導入されている「VIPチケット」「プレミアムチケット」などはその傾向として分かりやすい物になってきますね。

今年のこれらのVIP的なチケットの売上はあまり大きくないようですが、今後はより中間層を狙った「セミVIPチケット」などもより販売されていき売上に寄与していくと思います。

したがって、今いるファンやアイドルで回していく「アイドル文化成熟時代」においてのアイドル夏フェスは、「新旧アイドル見本市」から「既存アイドル娯楽市」によりシフトする役割になると考えられます。

 

「アイドル文化成熟時代」のアイドルはどうなるか

“中堅グループ”が離脱したことは一見すると他のグループが台頭していくように思われますが、それら“中堅グループ”がある種の「天井」を見せたことで、アイドル自体も大きく跳ねるグループ(有り体に言うとPerfumeももクロなどのような規模)は出てこない傾向にあります。

なんてったって、母数がもう見えてしまっているのですからね。

実際、そのような状況を見据えて地道な活動に終始するグループが増えていることはすでに見えてきている状況です。

 

「アイドル文化成熟時代」の打開は海外にアリ?

今年のTIFにも初出演したグループで「BNK48」があります。

すでに地元タイのバンコクではイベントやライブを行えば1万人規模で集客できるアイドルグループになってます。

東南アジアのアイドル文化は、一時期日本的なアイドルが勃興しましたが、世界的なK-POPブームが訪れ、日本的な要素を取り入れた海外アイドルもK-POP化したりしました
(例:Neko Jumpなど)

しかしここにきてBNKのようなアイドルが地元で指示されているのは、K-POPブームが海外でも一回りし、アニメ・ゲーム文化に起因される「第三の文化」としてのアイドル文化が芽吹き始めている傾向でもあります。

すでに日本でも「STARMARIE」などが積極的に海外に独自で打って出ており、海外の地元ファンが日本の公演を見るために来日する、という現象も起きてます。

この傾向は日本だけで閉塞した「アイドル文化成熟時代」への打開策の1つになるのでは、と個人的に期待しています。
TIFも海外に展開しており、アイドルフェスもより海外向けに行う傾向はありそうですね。

 

「アイドル文化成熟時代」には大きなパラダイムシフトが必要

「アイドル文化成熟時代」を抜けるためには、しばらくの間は今ある母数のファンや観客をフェスやアイドル運営が意識しつつ、海外展開など新たな“パラダイムシフト”へも積極的に展開・投資などをしていくことが、今後必要になってくるのではないでしょうか。

個人的には、日本のアイドル文化には非常にこれからも伸びしろがあるジャンルだと思っているので、アイドルスケジューラーなども海外展開しないとな、とか思いつつ、引き続き見守って共に歩んで行きたいと思ってます。

「アイドル“Jリーグ化”構想」メリットと可能性とその先の「アイドル“ワールドカップ”構想」

どうも、まてこい(@matekoi)です。
またもだいぶ日が経ってしまいましたが、、、ネタ考えるのも大変ですね。

 

今回は、昨今盛り上がったサッカーにちなんで、最近自分で考えていた「アイドル“Jリーグ化”構想」というお題でまとめたいと思います。

 

アイドルの単独ライブ・コンサート開催が昨今危うくなっている?

様々なアイドルが自身で単独ライブやコンサートを開催していますが、なかなか成功している事例が少ないように昨今思えます。

 

具体的に言うと、乃木坂46欅坂46やAKBグループなどが開催しているドームや球場クラスのコンサートは傍目から見ても規模や仕掛けや、勿論グループが持つ魅力全てがつまっており、大変魅力的に感じられます。具体的な勧興収入は分かりませんが経済的にも成功例と言えるパターンです。

 

しかし、その規模で行えるアイドルはまさにごく一部で、日本武道館中野サンプラザZepp TokyoZepp DiverCity Tokyoを埋めるのも非常に困難なアイドルがほとんどなのが現状だと思います。


そして、これらの“箱”でライブを開催したアイドルも存在しますが、ここではバイネームは挙げませんが、「失敗した」と思われるグループが多いのは皆さんも実感されていると思います。「失敗」の定義は色々ありますが基本的には集客面です。

 

敢えてバイネームを挙げるとすれば、Negiccoは2016年にNHKホールで開催しましたが、以後この規模での単独ライブを開催していませんし、半ば放棄しています。

natalie.mu

Negiccoの場合は記事中にもあるように、戦略的にこの規模のライブを避けています。
10年以上のキャリアがある古参グループでも非常にリスキーなのに、ぽっと出のアイドルがここまで来れるのかは、実力以外の運が必要だと思います。

 

運に頼るくらいなら、博打的な単独ライブを開催しないでも、定期的なイベント出演やリリース特典会や握手会をした方が経済的には満足です。


という事で、アイドルが単独ライブ・コンサートを開催するのは非常に困難だと分かります。

 

単独が難しいならアイドルが集合してイベントをすればいい

TIFなどのアイドルフェスもそうですが、アイドルが集合してイベントを開催することは非常に合理的です。

物販で潤い、ライブ出演もでき、他アイドルファンの取り込みができ、色々なアイドルを見ることが出来る、などが具体的なメリットです。

なので現在のアイドルシーンはアイドルが集合したイベントが主戦場です。

 

アイドルがただ集まればいいってもんじゃない?

ですが言葉を選ばずに書くと、「売れないアイドル」が幾ら集まってイベント開催しても集客には限界があります。そして問題は、「売れないアイドルの中にホントは魅力的なアイドル」がいて、こういったアイドルが陽の目を見る機会が得られないことです。

 

そこで「アイドル“Jリーグ化”構想」

「アイドルお宝くじ」という番組が過去あったことはご存知の方も多いと思います。

www.tv-asahi.co.jp

アイドル同士がライブパフォーマンスを毎週行い勝ち抜いていく番組で、ジャッジは実際にそのライブを見たお客さんが行います。
私も何回か参加しましたが、割と公平な目で見れるシステムだと思います。

 

例えば、この「アイドルお宝くじ」システムを、サッカーのJリーグのように毎週開催し、総当たり戦で、シーズン毎に、全国各ライブ会場で行い、順位を付ける、ということをすることで、

「売れないアイドルの中にホントは魅力的なアイドル」

が見つかる土壌が出来るのではないかと思います。
しかもライブパフォーマンスでジャッジされるので実力八中で判断され、課金などで判断されることなく、公平です。

 

「アイドル“Jリーグ化”構想」のメリット

この構想のメリットとしては、リーグ化することでスポンサードしやすいということです。


イメージ的には、Jリーガーがユニフォームにスポンサード広告を載せる。アニメでいうと「タイガー&バニー」のヒーロー達にそれぞれスポンサーがついていて、活躍すればするほどTVなどでスポンサー名が露出するところでしょうか。

twitter.com

 

また、普段のリリースイベントやアイドルフェスや、変な話路上ライブなどでもスポンサー名が露出されるので、スポンサードメリットも大きいですよね。
アイドル側は活動すればするほどスポンサーがつくので、ライブするだけで潤う可能性もあります! 衣装がスポンサー名だらけになっちゃったりね。

 

「アイドル“Jリーグ化”構想」の先の「アイドル“ワールドカップ”構想」

アイドルをリーグ化して、アイドルファン以外にも注目が集まり盛り上がれば、それを世界的に広げて各地で同じようなリーグ同士がぶつかり合い、最後は世界的な規模で戦う「アイドル“ワールドカップ”構想」もあると思います。

そうすると、さらに世界的な企業をスポンサードしたり、逆に日本企業が世界進出するために世界のアイドルにスポンサードする、などシナジーも出来るのではと。

 

ということで、今回はアイドルのリーグ化構想についてまとめてみました。

っつか割と本気で考えているのでどこかこの企画実現させてください。

アドバイザーとして私もリーグ理事とかになりますのでw 是非ともよろしくお願いします。m(_ _)m

アイドルのスケジュールTwitterで書いて終わり問題、もしくは公式サイト見づらい問題

どうも、まてこい(@matekoi)です。
はてなブログ初エントリーからしばらくぶりの記事になりますすいません(忙

 

今回は普段「idol scheduler(アイドルスケジューラー)」でどのようにスケジュールを更新しているかと、「アイドルのスケジュールTwitterで書いて終わり問題もしくは公式サイト見づらい問題」の問題提起になります。

idolscheduler.jp

 

どうやってスケジュール更新しているの?

idol scheduler(アイドルスケジューラー)」には、あらかじめ登録されているアイドル・アーティストがあり、その方たちのスケジュールなどを主に集めて掲載しています。

登録されているアイドル・アーティストは私の独断と偏見です。

「今話題になってるなあ」「これから話題になりそうだなあ」という独断と偏見で選んでおりますので、「なんでこのアイドル載ってないの?!」とか色々な意見もあります。逆に、「これ載せた方がいいよ」など情報ありましたら積極的に欲しいです。

で、この登録されている方たちの公式サイトに行って、片っ端から掲載されているスケジュールを追加しています。

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巡回先の公式サイトなどは「はてなアンテナ」で管理しています。
管理しやすいように事務所や規模などで分けていますね。

「AKB系は1週間に1回くらいの巡回」「地下アイドル・ライブアイドルはその週分のを随時追加」など、更新頻度はバラけています。

こうして分けていると事務所毎の動きや、似たグループ・近しいグループの動きが見れるので、スケジュール入れているだけで横の繋がりが見えてきたりします。

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スケジュールの入力は専用の入力ページを設けて入力しています。
基本的には公式の情報をコピペで入力しているので、公式サイトの情報が間違ってるとこちらの情報も間違ったまま入力されます。(勿論あとで修正も出来ます)

 

スケジュールをTwitterに書いて終わり問題

で、基本的にこうして手入力でひたすら機械的に入力していくのですが、この公式サイトに情報が載らないアイドル・アーティストさんがたまにいます。というか、結構います。

ぶっちゃけ、とても困ります。

で、そういう方たちって「告知してないの?」というと、告知はしてるんです。
ただしTwitterなどで。


Twitterは確かに拡散されるし、最早いろいろな人たちが利用するサービスなのでいいと思うのですが、如何せんTwitterは情報が流れていってしまうので、見逃してしまう可能性が高いです。

そして、私もスケジュールを追うのにTwitterだけでは非常に苦労します。というかTwitterのスケジュール情報はほぼ載せていません。

 

公式サイト見づらい問題

で、ちゃんと公式サイトでGoogleカレンダーなどでスケジュールを入れている方たちも多いです。
ただし、PCだと画面が広いのでちゃんと見れるのですが、スマホで見ると画面幅が狭いので表示が崩れてたりちゃんと全部把握できなかったりします。

 

実はこれ非常に勿体ないと思うんです。
せっかく興味をもって公式サイト見てきてくれたのに「見づらくて分からん。。。」って終わっちゃうこともままあるんですよね。
今ってスマホでインターネットする人がほとんどだろうし。

 

解決方法&良い例

一つの解決方法として良い例があるのでいい機会ですのでご紹介します。
それは「ブログでスケジュールまとめちゃう」ということです。

ameblo.jp

Ange☆Reve」さんはアメブロでスケジュールをまとめていて、しかも定期的にこのまとめているエントリー記事を更新されています。
これ、非常にイイと思います。見やすいし、ちゃんと詳細のブログエントリーにリンクを貼ってるし、何よりアメブロなのでテンプレが決まってますので、スマホで見た際も割と見やすいです。

 

「公式サイト作ると保守とか面倒だなあ」「Googleカレンダーも見にくいしイマイチ」というアイドル運営さんは取り入れてみることをおススメします。

っつか、そうすると私のスケジュール入力が非常に楽になります。

※あと、「アイドルスケジューラーで直で入力したい」という運営さんもお待ちしております!

是非ともよろしくお願いします。m(_ _)m

アイドルに”課金賞レース”以外の、すこしのHappyを

どうも、まてこい(@matekoi)です。
はてなブログでは初エントリー記事になります。

 

5月初旬に自分が運営している「idol scheduler(アイドルスケジューラー)」にて新サービスとして、アイドル投げコインサービス「naGeco(ナゲコ)」をリリースしました。

www.value-press.com

 

おかげさまで様々な方に様々な反応をいただいており喜んでおります。

その反面、まだまだサービスとして説明不足な部分が多く、誤解を招いてしまっている部分もあり、今回「開発者ブログ」的な立ち位置で本エントリーを上げました。

 

これはどういうサービスなのか?

サービスの見た目は、「CHEERZ」「.yell plus(旧DMM .yell)」などに近い形をしています。

 http://idolscheduler.jp/img/img_lp_cont1_service.png

見た目からお分かりのように、アイドルさんやアーティストさんが写真や画像などを投稿いただき、それに対してファンの方が「ギフティング」、分かりやすく言うと「投げ銭する」そういったサービスです。

 

https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1Njc4MyMyMDE3NjcjNTY3ODNfbGVuRXl1YW52WC5wbmc.png

説明ページでも表記していますが、本サービスはその「ギフティング(投げ銭)」の売り上げを、そのまんまアイドルに還元する、というものです。

とあるアイドルに本サービスで1万円ギフティングしたら、1万円のAmazonギフト券がそっくりそのまま、100%アイドルに還元されます。決済手数料や利用料などの中抜きは全くありません。

 

100%還元したら利益が出ないんじゃないのか?

これ、よく言われるのですが、実は利益でます。ただしちょびっとです。  

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ギフティングする際にAmazonギフト券を購入してもらうのですが、このAmazonギフト券購入がアフィリエイトになっています。

アソシエイト・セントラル - Amazonアソシエイトへようこそ - アソシエイト・プログラムとは?

ギフト券の紹介料は4%なので、 その4%分が本サービスの利益になります。

 

分かりやすく書くと、

  1. アイドルAさんに100円ギフティングする。
  2. 紹介料として4円が利益としてこちらに入る。
  3. アイドルAさんには100円分のAmazonギフト券がそのまま送られる。

こういった構造になってます。なので、説明ページで書いている、
「100%売り上げをお支払い」できるようになってます! 怪しいサービスではないことはご理解いただけたと思いますっ(これもよく言われる

 

なぜこのサービスをリリースしたのか? 

ギフティングサービスと言えば、「CHEERZ」「.yell plus」動画系では「SHOWROOM」もありますよね。私も利用したことは勿論あるのですが、これらのサービス結構楽しいです。

 
ですが他の側面から見ると、自分の好きなアイドルがアプリ内の賞レース(1位のグループは街頭ビジョンにMVが流れる、など)に参加すると、非常に重い課金をしないと上位に食い込めません。

まあそりゃそうなんですよね、それが賞レースなんで。ただ、

  • 大きな課金額に対してのユーザーへのリターンが薄い
  • 逆に少額の課金では満足なリターンが受けられない、ほぼない
  • 賞レースに勝ったとしても、アイドルの活動に大きな影響がない
  • 課金をしてもらってもアイドル側にあまり利益は還元されない
    etc......

など、不満な要素も大いにあります。

 

私はこれらの会社さんと多少お付き合いがあるので否定はしないのですが、昨今とりわけこういう「課金賞レース」のサービスが非常に多くなっているのでは、と感じました。

 

賞レースは賞レースとして存在していて、
それ以外の選択肢があっても良いのでは?
というのが今回このサービスをリリースした意図になります。

 

このサービスをどう使ってもらいたいのか?

ユーザーさん側は、

  • 40円からと少額で課金できるので、無理のない範囲で自分の好きなアイドルやアーティストを応援、気持ちを伝えてもらいたい
  • 地方などに住んでいて遠くのライブなどに通えないけど応援したい場合に使って欲しい

アイドル・アーティスト側は、

  • 自身の、自グループの活動費用の創出
  • 現在はアイドル活動していないが、これから再度アイドル活動しようと思っている人の準備金の確保
  • 物販などを作る手間やコストや撮影会参加は面倒などで避けたい、だけど活動費は欲しい、その場合の少額の販売利用(高額でもいいですけど)

などなどに利用してもらいたいです。

 

Twitterによく写真などを無料で公開しているアイドルさんいますよね。
非常にファンとしては有難いのですが、「無料で公開して勿体ないなあ」とも思うので、本サービスに投稿いただいて少しでも活動のお役に立ててもらって、長く活動できる足しになってもらえればファンの人にとっても有難いことなのではないでしょうか。

 

今後実現・実装したいこと

現在は写真のみ投稿可能なので、今後は音声や動画も投稿できるように開発していきます。

 

最後に

自分の好きなアイドルが長く活動できるように、アイドルさんも無理なく賞レース以外での活動ができるように、ほんのすこしでもファン・アイドルがHappyになってくれるサービスになってくれればなと思います。

今後も開発状況などは本ブログでお届けできればと思いますので、よろしくお願いいたします。